神奈川県 横浜市 都筑区 動物病院 犬 猫

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診療受付時間
7:30~12:30
15:00~19:00
 一般内科・外科・鍼灸・各種予防・トリミング
 診療対象動物: 犬・猫

神奈川県横浜市のリアン動物病院 住所神奈川県横浜市都筑区北山田2-1-3

神奈川県横浜市のリアン動物病院 電話番号045-534-8058

電話番号

当院での治療例

【腫瘍科】

Case1 耳道の閉塞(慢性の耳道炎によって発生したポリープ)

来院理由:耳が臭い。夜中に急に起きて耳を掻いてつらそう。

処  置:8歳のシーズーちゃん。数年前から耳が弱く、外耳炎が治らなかったため耳がボコボコになり、やがて腫瘤ができてしまいました。
耳洗浄、お薬の治療にも反応がないため、塞がった耳道を拡げることで耳道環境を改善させる垂直耳道切開術と、腫瘤の正体をはっきりさせるために腫瘤の病理検査を希望されました。
手術後は臭かった耳の臭いも消え、抜糸後は耳を気にする仕草もなくなりよく眠れるようになったとのことでした。耳道内に認められた散在する腫瘤と一部切除した耳道の病理検査は“慢性耳道炎を伴う炎症性ポリープ”とのことでした。

腫瘤の外貌
腫瘤の外貌
手術後
手術後

Case2 線維骨性エプリス

来院理由:口から出血をしており、腫瘤を見つけたとのことで来院されました。

処  置:5歳齢のトイプードルさんで、腫瘤の発生時期は不明で、もともとケージをよく噛む癖があるそうです。
腫瘤は上顎の左第1、2切歯の間より発生し、両歯ともに歯列の変位を起こしていました。無麻酔で採材して病理検査を行い“線維骨性エプリス”という診断が出ました。歯の歯根膜から発生する良性腫瘍であり、命を脅かすものではありませんが、そのままにしていると、腫瘍が大きくなり、食事が食べづらくなり、出血を起こすことが多くなってくるため飼い主様は腫瘤の切除と抜歯とその周りの組織を綺麗にすることで再発を防ぐ手術を希望されました。術後は傷口も綺麗に癒合し、現在は再発もなく経過も良好です。

X線画像
X線画像
腫瘤の外貌1
腫瘤の外貌1
腫瘤の外貌2
腫瘤の外貌2

Case3 線維腫性エプリス

来院理由:他院で2年前にレーザーで切除した歯肉の腫瘍(線維腫性エプリス)が再発した。口を引っ掻いて気にしている。

処  置:たけるちゃんの飼い主様は根治治療を希望されました。線維腫性エプリスは根治的な治療を望む場合、腫瘍が発生している歯の抜歯と歯根組織を除去(歯槽骨掻爬)する必要があります。術後、健康状態・術創共に良好でした。口腔内の手術は時間が経つと吸収されて無くなる糸を使用しているため抜糸は必要ありません。

備  考:エプリスとは“歯肉あるいは歯肉上の限局性病変”を表す臨床用語です。医学的に口の中にできたポリープはポリープと言わず、エプリスと言います。ただポリープは悪性病変も含みますが、エプリスはすべて良性病変であるというルールがあります。
 病理検査でエプリスと診断された場合、炎症性なのか、腫瘍性なのか、この2つに分けることで治療方法も違いが出てきます。

X線画像 腫瘤の外貌1 腫瘤の外貌2

Case4 異所性リンパ節-犬-

来院理由:幼少時から存在している右頬の腫れが最近増大してきた。

処  置:5歳4ヵ月齢になるラブラドールレトリーバーのポチちゃん♂の右頬に存在する腫瘤は、皮下組織の中に2cm大で存在していました。
各種検査で悪性腫瘍を強く疑う所見はないことは分かりました。飼い主様は早期摘出を希望されていたため、摘出手術による治療と病理検査による確定診断を提案致しました。
術後は摘出した部位からの出血により縫合部の皮下に血が溜まってしまいました。溜まった血が一度噴出してしまったこともあり、ポチちゃんに負担をかけてしまいましたが、現在は元に戻りました。病理検査では“異所性リンパ節”とのことでした。皮下の深部に存在していたリンパ節が炎症を起こして大きくなってしまったこと、組織所見からは炎症の原因は特定できないが、摘出したリンパ節には腫瘍性病変は認められないとのことでした。摘出することで根治となります。

Case5 眼瞼腫瘍(マイボーム腺腫)-犬-

来院理由:以前からまぶたにあった腫瘍が大きくなって出血している。

処  置:14歳10カ月のミクちゃん♀の左眼の瞼には以前から腫瘍がありました。徐々に大きくなった腫瘍にミクちゃんが違和感を感じ、引っ掻いてしまった様子でした。高齢なミクちゃんでしたが、病院がとにかく苦手なため、ストレスと来院回数が少ない方法として切除手術を希望されました。
術後の健康状態も良好で2週間で抜糸を実施しました。病理検査は“マイボーム腺腫” でした。良性腫瘍であり、治療完了となりました。

眼瞼腫瘍(マイボーム腺腫)1 眼瞼腫瘍(マイボーム腺腫)2 眼瞼腫瘍(マイボーム腺腫)3

Case6 眼瞼腫瘍(マイボーム腺腫と乳頭腫)-犬-

来院理由:右眼のまぶたにある腫瘍が大きくなってきた。

処  置:11歳3ヵ月ミニチュアシュナウザーの華音ちゃん♀の飼い主様は腫瘍を引っ掻いてしまうことで出血したりする前に治療したいとの希望でしたので、病理診断と治療を兼ねた切除手術を提案致しました。術後は健康状態も良好で、2週間後に抜糸とトリミングを行いました。病理検査は“マイボーム腺腫”および“乳頭腫”でした。良性腫瘍であり、治療完了となりました。

マイボーム腺腫と乳頭腫 手術前
手術前
マイボーム腺腫と乳頭腫 手術後12日目 抜糸前
手術後12日目 抜糸前
マイボーム腺腫と乳頭腫 手術後12日目 抜糸後
手術後12日目 抜糸後
マイボーム腺腫と乳頭腫 術後3ヶ月
術後3ヶ月

Case7 眼瞼腫瘍(黒色腫)-犬-

来院理由:左目にあるできものを引っ掻いて、目の周りが真っ赤になってしまった。

処  置:8歳9ヵ月トイプードルのゆうすけちゃん♂は左目の下眼瞼にもともと腫瘤がありました。来院日は徐々に増大してきた腫瘤をゆうすけちゃんが掻き壊し始めたら止まらなくなったため、慌てて来院されたとのことでした。根治的な治療と腫瘤の病理診断も希望されたため、腫瘤切除手術を実施しました。術後の健康状態・術創も良好で、2週間で抜糸を行いました。病理検査は“黒色腫”であり、良性腫瘍との結果でしたので治療完了となりました。

黒色腫 手術前
手術前
黒色腫 切除した腫瘤
切除した腫瘤
黒色腫 術後10日目 抜糸前
術後10日目 抜糸前
黒色腫 術後10日目 抜糸後
術後10日目 抜糸後

Case8 精巣の腫瘍(間細胞腫)-犬-

来院理由:精巣が大きくなってきた。元気がない。

処  置:チワワの蘭丸ちゃん♂は8歳になっても、陰嚢にある睾丸は1つで、右側の睾丸はおちんちんの脇の皮下にありました。この睾丸が最近大きくなってきて、同時期に元気も無くなってきたそうです。
各種検査によって蘭丸ちゃんは免疫介在性の貧血と精巣腫瘍が見つかりました。飼い主様は腫瘍化した精巣の摘出と去勢手術を希望されました。
2週間後に抜糸をしました。免疫介在性貧血はお薬で貧血が緩和され食欲が戻りました。摘出した精巣腫瘍は病理検査で“間質細胞腫”でした。犬の精巣腫瘍で注意すべき腫瘍は転移を起こすセルトリ細胞腫と精上皮腫です。転移率は、セルトリ細胞腫・精上皮腫で15%以下、間質細胞腫は0%です。

蘭丸ちゃん
蘭丸ちゃん
蘭丸ちゃんの潜在精巣(左睾丸が潜在精巣です)
蘭丸ちゃんの潜在精巣(左睾丸が潜在精巣です)
術後13日目 抜糸後
術後13日目 抜糸後

Case9 乳腺腫瘍(良性)-猫-

来院理由:1カ月前に発見した乳腺のしこりが急速に増大し、しこりから出血している。

処  置:12歳になるスコティッシュフォールドのココアちゃん♀(未避妊)が当院に紹介来院されました。飼い主様は自壊してしまった腫瘍をできるだけ早く手術で取り除く事と、手術の範囲に関しては傷口と術後の痛みを最小限にするため、腫瘍が出来た乳腺のみを切除することを希望されていました。
しかしココアちゃんの乳腺の腫瘍は病理検査を行っていないため、良性なのか悪性腫瘍なのかは不明であり、仮に発生率が高い悪性乳腺腫瘍であった場合、傷口を小さくする手術では再発する可能性や再度手術をすることなります。
各種検査でココアちゃんは12歳と高齢となってきましたが、内臓機能も問題なく、まだまだ元気に今後も過ごせる体力もあることから、たとえ悪性腫瘍という結果出ても、再発率の少ない片側の乳腺を腫瘍ごと全て摘出する手術を提案致しました。
術後はご飯も食べて体力的な負担は最小限に済みました。術部は一部の皮膚に舐めこわしがあったものの、適切な処置で術後2週目に完全抜糸ができました。
病理診断は“線維腺腫(良性乳腺腫瘍)”で境界明瞭で取りきれており、悪性所見なし、領域リンパ節である右鼠径リンパ節には腫瘍の浸潤は認められないとのことでした。今回の手術により根治となります。

乳腺腫瘍(良性)1 乳腺腫瘍(良性)2 乳腺腫瘍(良性)3

Case10 皮膚の悪性メラノーマ

来院理由:左眼の側にある皮膚に腫瘤ができて、急に大きくなってきている。

処  置:およそ10歳になるMIXのわんちゃん♀です。飼い主さまは、眼に影響が出る前にどうにかしたいとのことでした。
 身体検査では腫瘤の大きさは7mm程度で境界明瞭、ドーム状?ややいびつな形をしています。左目の裏や顎の下にリンパ節がありますが腫れている様子はありません。
飼い主様は腫瘤を切除し、病理検査を出すことにより、治療と病理診断を一度に行ない、病理結果に応じて追加治療も考慮する方法を希望されました。

備  考:術後6日目に術創の癒合が良好なため抜糸を行ないました。
病理検査結果は、“悪性黒色腫(悪性メラノーマ)疑い”。全体の細胞の異型性は軽度だが悪性度の高い腫瘤自体は完全に切除されている、切除した組織の中に存在する血管内に腫瘍が浸潤していることもないとのことでした。
 以上の結果を踏まえて、飼い主様には今後、この腫瘍が再発したり転移を起こしたりする可能性は低いが、注意して経過を観察していきましょうというお話になりました。

写真1:腫瘤の外貌
写真1:腫瘤の外貌
写真2:切除した腫瘤
写真2:切除した腫瘤
写真3:術後6日目の外貌
写真3:術後6日目の外貌

Case11 皮膚の肥満細胞腫(低悪性度)

来院理由:皮膚にあるしこりが大きくなってきた。

処  置:12歳になるジャックラッセルテリアのレアルちゃんが来院されました。とのことです。
 身体検査ではしこりは2ヵ所あり、胸部の背側と腹側に存在する皮膚腫瘤でした。腹側の皮膚腫瘤は大きさ1cm程度でドーム状?ややいびつな形をしています。各種検査により、腹側の皮膚腫瘤は肥満細胞腫であることが分かりました。飼い主様は外科切除による治療を希望されました。

備  考:レアルちゃんの切除した肥満細胞腫の境界は比較的明瞭で、一緒に切除した深部の筋層下には浸潤は認められず、完全切除されているとのことでした。
皮膚の肥満細胞腫は人では良性腫瘍に位置づけられていますが、わんちゃんの場合は悪性腫瘍に分類されます。犬の皮膚の肥満細胞腫における予後因子として、以前は発生部位が挙げられていましたが(包皮や爪床に発生したものは悪い肥満細胞腫が多い)、近年は発生部位よりも組織学的な悪性度(病理組織検査が必要)に依存すると考えられています。

皮膚の肥満細胞腫(低悪性度)1 皮膚の肥満細胞腫(低悪性度)2 皮膚の肥満細胞腫(低悪性度)3

Case12 表皮嚢胞

来院理由:しこりを触ると痛がり、噛み付いてくる

処  置:9歳になるヨークシャーテリアのココアちゃん♂には、数週前間に見つけた腰のあたりにある皮膚にできたしこりで、各種検査で表皮嚢胞と呼ばれる皮膚に袋状の構造物ができフケが溜まっている状態であることが疑われました。今回はそのしこりの部分に炎症が起きて、赤く腫れ痛みを伴っていました。
飼い主様は、痛みがあり、いずれ大きくなって破裂するリスクも考えて、炎症を起こしている部位を含めた嚢胞の摘出手術を希望されました。

備  考:病理検査結果は表皮嚢胞といわれる非腫瘍性の病変であり、嚢胞は取り切れていること、組織に悪性腫瘍を疑う所見は無いとのことでした。
犬の皮膚にできる嚢胞には表皮性、毛包性、アポクリン(皮脂腺)性があり、原因としてそれぞれの組織や導管が袋状の変化を起こすことが考えられています。多くは中齢から高齢の犬で発生し、多発することが多いとされています。外科的切除で通常すべての嚢胞は治癒します。

表皮嚢胞1 表皮嚢胞2 表皮嚢胞3

Case13 肛門嚢腺癌と肛門周囲腺腫

来院理由:昔から肛門の脇に腫瘤があったが、ここ最近増大して出血することが多くなった。左肛門嚢にもしこりがある。

処  置:14歳になるマルチーズの未去勢雄のミルキーちゃんは僧帽弁閉鎖不全症という心臓病を患っていました。そのため、全身麻酔を伴う手術治療は極力避けたいとの希望でしたが、肛門周囲にある腫瘤が増大し出血するようになり、ミルキーちゃんも痛みのせいで局所を舐めてばかりいるそうです。各種検査で転移を起こしている所見もなく、ミルキーちゃんにも麻酔をかけることができる体力があることが分かったため、肛門周囲と左肛門嚢の腫瘤を同時に切除し、腫瘤の病理診断を希望されました。肛門周囲の腫瘤は男性ホルモン誘発性の可能性も高いため、同時に去勢手術も行いました。

備  考:ミルキーちゃんは、術後すぐにご飯も食べ始め、術後12日目で抜糸を行いました。病理診断は肛門周囲腺腫(良性腫瘍)および肛門嚢腺癌(悪性腫瘍)とのことでした。肛門周囲腺腫は根治であり、肛門嚢腺癌は発生した時点で転移を起こす悪性度の高い悪性腫瘍です。現在腫瘍の転移を抑えるため、抗がん剤治療を行なっていますが副作用もなく、術後から9カ月経った現在も転移所見は認められていません。

ミルキーちゃん
ミルキーちゃん
自潰した肛門周囲腺腫
自潰した肛門周囲腺腫
摘出した肛門嚢(ホルマリン固定済み)
摘出した肛門嚢(ホルマリン固定済み)
摘出した肛門周囲腺腫(ホルマリン固定済み)
摘出した肛門周囲腺腫(ホルマリン固定済み)
抜糸前(術後12日目)
抜糸前(術後12日目)
抜糸後
抜糸後

Case14 脾臓腫瘤(過形成)-犬-

来院理由:健康診断で偶発的に脾臓腫瘤が見つかった。

処  置:12歳7カ月になるポーチュギース・ウォータードッグのミラクルちゃん♀は健康診断でお腹の中にある脾臓という臓器に腫瘤ができていることが分かりました。腫瘤の大きさは4.3×4.4cmで周囲の臓器への癒着や転移を起こしている所見は認められませんでした。
飼い主様は、今後腫瘤が大きくなって破裂するリスクを回避すること、また腫瘤の病理診断をつける事を目的とした脾臓摘出手術を希望されました。

備  考:術後の覚醒は良好で、飼い主さま曰く、術後に帰宅した夜は痛み止めを使っていても、お腹の傷が痛かったみたいでよく眠れていませんでしたが、次の日の朝にはご飯も食べ、ちゃんと眠れるようになり、1週間で手術前の元気さに戻りましたとのことでした。ミラクルちゃんの病理検査結果は 過形成 であり、非腫瘍性の病変でした。“過形成もしくは過形成性結節”は非腫瘍性の疾患であり、何らかの炎症刺激により脾臓の一部が反応性に腫大したものとされています。摘出することで根治的な治療となります。

脾臓腫瘤(過形成)1 脾臓腫瘤(過形成)2 脾臓腫瘤(過形成)3

Case15 脾臓腫瘤(過形成)②-犬-

来院理由:自宅で突如、力なく座り込んでしまった。

処  置:10歳になるレオンベルガーのアーガスちゃん♂は夜間救急病院で診察を受けたところ、脾臓というお腹の中にある臓器に腫瘤ができ、その腫瘤が破裂して大出血を起こしたため、虚脱してしまったことが分かったそうです。腫瘍からの出血を止めること、また病理検査を出すことで腫瘍の良悪をはっきりさせることを目的とした脾臓摘出手術を提案致しました。

備  考:アーガスちゃんは無事にこの手術を乗り切りました。手術後まもなくご飯を食べて歩けるようになりました。脾臓腫瘤の病理検査結果は過形成 であり、悪性腫瘍ではありませんでした。
 脾臓の“過形成もしくは過形成性結節”は非腫瘍性の疾患であり、何らかの炎症刺激により脾臓の一部が反応性に腫大したものとされています。無治療の場合、小さくなることはなく表面が脆弱なことから、不定期な破裂によって貧血と重度の腹痛を引き起こしますが、摘出することで根治的な治療となります。

脾臓腫瘤(過形成)1 脾臓腫瘤(過形成)2 脾臓腫瘤(過形成)3

Case16 膀胱腫瘍(過形成性ポリープ)-犬-

来院理由:時々血尿が出る。

処  置:10歳ミニチュアシュナウザーのライカちゃん♂は頻尿の症状はなく、初めて血尿を見たときから時間経過が長いのが特徴でした。各種検査で膀胱粘膜に乳頭状腫瘤が認められました。
お薬治療によって改善がみられなかったため、膀胱腫瘤の治療と病理組織検査を兼ねた膀胱部分摘出術を提案させていただきました。

備  考:手術後の経過は良好で、術後の血尿および頻尿症状はほとんどなく、術創も2週間で抜糸を行うことができました。病理検査結果は“過形成ポリープ”であり、腫瘍病変や悪性所見はないとのことでした。

膀胱腫瘍(過形成性ポリープ)1 膀胱腫瘍(過形成性ポリープ)2 膀胱腫瘍(過形成性ポリープ)3

Case17 肩関節の滑膜肉腫

来院理由:1ヶ月前から左前肢を上げて地面につけない。痛み止めを飲んでいるが改善がない。

処  置:1歳になったばかりのミニチュアダックスフントのラブちゃん♀。各種検査によって肩関節に滑膜肉腫という悪性腫瘍ができてしまっていることが分かりました。滑膜肉腫は関節を構成する組織の一部である滑膜という部分が腫瘍化して関節構造を破壊するように大きくなっていくため、強い痛みが生じます。悪性度が高くなければ転移率も低いため、腫瘍を完全に取り去ることで根治治療となる場合もありますが、発生する場所が関節なので完全切除するにはほとんどの場合、断脚手術が必要となります。
ラブちゃんの飼い主様は痛みからの解放してあげたい、より長く一緒にいたいという理由から左前肢の断脚手術を希望されました。

備  考:手術後は一度体調が落ちてしまいましたが、抜糸を行なった2週間後には体調が元に戻りました。ラブちゃんの滑膜肉腫の悪性度は中等度で、リンパ節への転移も認められませんでした。3本足で元気に歩き回り、身体も少し太ってしまいました。手術後から半年経過した定期検診においても、腫瘍の再発・転移は認められていません。

来院時のラブちゃん
来院時のラブちゃん
手術後の術創
手術後の術創
手術から1ヶ月後のラブちゃん
手術から1ヶ月後のラブちゃん

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