口腔皮膚瘻 上顎の歯周病 全身麻酔下における抜歯治療

症例紹介

●頬からの出血(虫歯による口腔皮膚瘻)

 18歳になるパピヨンのおじいちゃま、ブン太ちゃんが来院されました。右頬が以前から腫れていたが、本日皮膚が破れて血膿が出てきているとのことでした。

 頬の下が腫れて出血を起こす病気の原因として、上顎の歯周病が圧倒的に多く、その他には口腔内腫瘍、皮膚腫瘍、外傷などが挙げられます。

写真1

ブン太ちゃんは以前から歯周病のご相談をいただいておりました。しかし、歯垢・歯石予防を目的とした歯ブラシやデンタルガムなどによる口腔ケアは、ブン太ちゃんの性格や好みの問題で実施がほとんどできず、飼い主さまもブン太ちゃんに困る事がない限りは、そのままで見守りたいとの希望でした。

虫歯による口腔皮膚瘻の治療について
  • ・皮膚に穴が空いているが、原因となる虫歯を治療しないと皮膚の穴は治らないこと
  • ・虫歯の治療をすると、皮膚に空いた穴は縫合もしなくても治ること
  • ・お薬治療は出血や痛みを抑える効果はあるが、ほとんどの場合、お薬を止めると皮膚や痛みの症状が再燃すること
  • ・根治的な治療は虫歯を抜くことだが、全身麻酔が必要であること

 18歳と高齢であるブン太ちゃんにとって、全身麻酔によって寿命を減らしてしまうことだけあってはなりません。飼い主様と相談し、抗生物質による治療を実施していましたが、投薬後は出血が止まり皮膚の穴も塞がりますが、休薬しておよそ2週間で元に戻ることが続きました。飼い主様は投薬が大変であることと、治療中の間もブン太ちゃんの健康状態は良好であったことから、飼い主様は高齢でもブンちゃんなら乗り越えてくれる!と全身麻酔下における抜歯治療を希望されました。

写真2

術後2日目まではふやかしたご飯をお口に運んであげる補助治療が必要でしたが、3日目にはしっかり以前の状態に戻ったブン太ちゃん。お母さんの作るブン太ちゃん用のハンバーグが大好物とのことです。ブン太ちゃん、本当にお疲れ様でした!あまりグルメになり過ぎないでね。

写真3

 

→症例紹介一覧へ