耳道閉塞(慢性の耳道炎によって発生したポリープ)

症例紹介

●耳道閉塞(慢性の耳道炎によって発生したポリープ)
耳道閉塞
写真1:手術前の右耳道口の外貌

うちの子の耳は昔から臭いけれど、最近本当に臭くて困っているとのことで来院されました。わんちゃんも耳を頻繁にかいており、夜中に急に起き出して耳を掻くこともしばしば。よく眠れていないそうです。

身体検査では、右耳道口周囲が腫れ上がり、耳の入り口を塞ぐようにカリフラワー状の腫瘤が存在していました。垂直耳道および水平耳道の中にも粟(アワ)粒大の腫瘤が散在しており、耳垢が貯留している状態でした。

耳道閉塞
写真2:垂直耳道切開の模式図
下顎リンパ節は腫大していましたが、腫瘍細胞の浸潤は認められませんでした。
飼い主様は来院回数と治療費用も出来るだけ最小限にして欲しいとの希望がありました。
そこで、治療目的を、
★塞がった耳道を拡げることで耳道環境を改善させ、掃除もしやすくすること
★腫瘤の正体をはっきりさせること
以上の2つとし、この二つの目的を叶える為に、垂直耳道切開術および腫瘤の切除(病理検査)を提案したところ、飼い主さまはこの手術を希望されました。
耳道閉塞
写真3:手術後2ヶ月後の
右耳道口の外貌
手術後は臭かった耳の臭いも消え、抜糸後は耳を気にする仕草もなくなりよく眠れるようになったとのことでした。耳道内に認められた散在する腫瘤と一部切除した耳道の病理検査は“慢性耳道炎を伴う炎症性ポリープ”とのことでした。
幸いなことに悪性腫瘍ではなかったため、追加検査はせず、定期的な毛刈りと広く掃除しやすくなった周囲を定期的に拭いていただくようお願いしています。術後2ヵ月経ちましたが、腫瘤の再発も認められておりません。

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